Published On Sep 25, 2021
今回は、2011年 松喬さん60歳の舞台でお楽しみいただきます。
2010年12月
東京 新橋演舞場で 「松喬 還暦落語会」が、ありました。
シャランと引き幕が開き 1500名近くのお客様に迎えられて
松喬さんは、嬉し恥ずかしそうに花道から登場し
演じたのが「帯久」
開けて2011年2月10日
松喬さんは、
60歳の誕生日を迎えました。
3月には、大阪国立文楽劇場で「松喬 還暦落語会」
トリの演目は、帯久。
12月 一週間の通しで行った「松喬ひとり舞台ファイナル」
4夜目は、首提灯と帯久。
「有名になりたい。有名になって 落語会の切符の売れ行きを気にしなくていいようになりたい。その日のネタの事だけ考えていたい・・・だから有名になりたい。」
といつも言っていた松喬さんの願いが、叶い、
落語家として絶好調の
2011年12月初旬 病気が見つかりました。
そして、「ひとり舞台ファイナル」から10日後、
12月21日入院し
1年7ヶ月に亘る闘病生活が始まったのです。
松喬さんは、言っていました。
「良い落語はね、噺を聞いていると頭の中に見事な情景が浮かぶんですわ。しかも、同じネタをしても噺家によって浮かんでくる絵が違うんですな。でも ヘタな噺家が演じると情景がちょっとも浮かびやしません・・・」
いつも何か考えている松喬さんは、ネタに不自然なところが、これっぽっちもないように 試行錯誤しながら細かく練り上げ 松喬落語を作って行きました。
「松喬さんの落語は、ほんまに自然や」と
お客様は、おっしゃいます。
「どうしたらより自然に見えるか?」
元気な時も病める時も いつもいつも落語の事を考えていた松喬さん。
その一途さが、名人を作ったのだと 私は、思います。
六代目笑福亭 松喬
落語公式チャンネル
今回の演目は
「帯久」
2011月12月9日
大阪ABCホール
「笑福亭 松喬
ひとり舞台ファイナル」の高座で、たっぷりお楽しみ下さい。