倉敷市 旧大原家住宅 - 高梁川流域デジタルアーカイブ
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 Published On Mar 31, 2019

倉敷川の水運を利用して経済力が高まり、江戸後期には「新禄」と呼ばれる振興勢力が台頭し、それまでの「古禄」と呼ばれる世襲の勢力に代わって次第に富を蓄え、社会的地位を確立してきました。こうした新禄層の屋敷のうち、往時の面影を最もよく留める現存の町屋として、旧大原家住宅は国の重要文化財に指定されています。主屋などの建造物は18世紀末の倉敷町屋の代表的な形式を示しています。旧大原家住宅は、寛政7(1795)年に主屋の建築が着工され、その後座敷部分が増築され、その先には広い庭が続いています。主屋の後ろには蔵が建ち並び、防火の役目も果たしています。
 主屋は本瓦葺、厨子二階建てで、屋根は一見入母屋造に見えますが、実際には切妻造りで妻側に付庇を設けた庇付き切妻屋根となっています。また倉敷窓、倉敷格子といった倉敷独特の意匠も備えています。蔵は土蔵造りで、外壁は腰に瓦を張り付け、目地を白漆喰で盛りあげる「なまこ壁」で仕上げられ、そのコントラストは美しく、倉敷の町並みの景観を特徴づけています。

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