竹田市荻町に県外客にも人気の高い湯があると聞いた。荻の里温泉だ。１月に中九州横断道路の竹田インターチェンジ（ＩＣ）ができて、大分市内からのアクセスは一段と向上。車を走らせると、思った以上に早く到着できた。

　１９９９年のオープン。社長の菅八郎さん（５９）が「３分の１は宮崎、熊本両県からのお客さん。温泉から見えるくじゅう連山の絶景も魅力です」と教えてくれた。

　男女別の内湯や露天風呂があり、泉質は炭酸水素塩泉。神経痛や関節痛などに効き、美肌効果もあるとされる。鉄分、天然ミネラルを含んだ湯が芯から体を温める。「地元客からは家に帰ってからも体がぽかぽかすると好評です」

　近くに住み、毎日訪れるという常連客２人に湯船で出会った。本田訓敏（のりとし）さん（８０）は「ゆったり、のんびりできる場所」と極楽気分。甲斐真治さん（７２）は「通い始めて風邪をひきづらくなったよ」と上機嫌だ。

　竹田市玉来の渡部ケサ子さん（８３）は敷地内にあるグラウンドゴルフ場で友人とプレーを楽しんだ後、温泉で疲れを癒やした。「ここのおかげで健康でいられる」。生きがいづくりの場にもなっているようだ。

　心地よい湯、雄大な自然、ゆっくり流れる時間…。日頃の忙しさを忘れて身を預けると、たまった疲れが抜け、ストレスを発散できた。

（　メモ　／／）　温泉の営業時間は午前１０時～午後１０時。定休日は第１、３月曜日（祝日の場合は翌日）。入浴料は大人４００円、子ども２００円（６歳以下は無料）。問い合わせは荻の里温泉（ＴＥＬ０１２０・７０・２６８３）。


野菜の歯ごたえ　老若男女を問わず人気

　荻の里温泉の施設内にあるのが「レストラントマト」。店名は地元の特産トマトから取っている。

　人気は竹田産の新鮮な野菜、だんご、豚肉を使った「特製鍋焼きだんご汁定食」（入浴料込み１１００円）だ。「老若男女を問わず注文が多い。お客さん自身で火を通してもらい、具材の歯ごたえを楽しんでほしい」と同店。

　他にも１３種類のメニューをそろえている。

　営業は午前１１時半～午後２時（日曜祝日は同３時）、午後５時半（同５時）～８時半。定休は毎週月曜日（祝日の場合は翌日）。