「演技レッスンがもたらす１８のこと」その３回目です！

【声を出す（出せるようになる）ことの解放感】


　このワークショップに参加される多くの方は

「人前で大きな声が出せるようになりたいんです」とおっしゃいます。

　元来引っ込み思案で、友人同士の会話でも、

　ついつい引っ込みがちになり、自分を打ち出せないから、

　どんな時でも溌剌とした声で思っていることを発言したい、と思っている方、

　それから、お仕事で声を使う方の中には、

　もっと覇気のある声を出したい、人の心を掴むようないい声を出したい、

　と思っていらっしゃる方もいるでしょう。



　
　決め手は「腹から声を出す」ことです。

　腹式呼吸と発声を一通りやっていただきます。

　が、

　問題なのは、その方法ではありません。

　なぜなら、一般人である皆さんは、舞台発声をマスターする必要はないからです。

　それよりも問題なのは、その「腹」。



　「腹」というのは、あなた自身です、あなたの中身、本質、あなたそのものなんです。

　だから、その「腹」を出せるように、演技のレッスンをするんです。

　あなたの内側を柔らかく、リラックスさせたところで、声を出す。

　あるいは、演技で他人の言葉を借りて、役の上で出してみる。

　すると、意外にも終わった頃には声が出せるようになっています。



　そしてもう一つ、

　演技では大きな声を出せることも必要ですが、

「相手に届かせる、響かせる、相手の心を動かせる」ことが必要です。

　ただの大きな声ではないんです。

　この声の出し方を体得しつつ

　役の心や魂、そしてあなたの心や魂の言葉を相手に届けるようなことも

　できていくはずです。

　何気なく発している声。
　毎日、発している声。

　あなたの声に感情を乗せて

　相手に届け、響かせていく。

　そんなことを演技レッスンで習得してみませんか？


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長野里美:女優。7月期ドラマ「ばらかもん」主人公の母、半田えみ役で出演。第30回読売演劇大賞優秀女優賞受賞。1995年度イギリス留学時に演技とワークショップを学ぶ。