能「蝉丸」の主人公・逆髪は平安の都を出て逢坂の関に着きます。その道行を辿る旅です。

花の都を立ち出でゝ
憂き音に鳴くか賀茂川や
末白川をうち渡り
粟田口にも着きしかば
今は誰をか松坂や
関の此方と思ひしに
後になるや音羽山の
名残惜しの都や
松虫鈴虫蟋蟀の
鳴くや夕影も山科の
里人も咎むなよ
狂女なれど心は
清滝川と知るべし

逢坂の関の清水に影見えて

今や引くらん望月の
駒の歩みも近づくか
水も走井の影見れば
我ながら浅ましや
髪は荊棘を戴き
黛も乱れ黒みて
げに逆髪の影映る
水を鏡と夕波の
現なの我が姿や


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第七回 竜成の会
関蝉丸神社勧進能 「蝉丸 」
令和4年8月28日(日)
午後2時開演(午後1時開場)


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第七回竜成の会　特設ページ
http://tatsushige3.com/performance/