cali≠gari - 空も笑ってる
撡
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 Published On Jan 2, 2023

第7実験室 [2002]

酔い潰れたような西の赤。
沈む夕暮れ。
屋上の風に咳一つ。
夜が開いてく。

悔し紛れに口笛吹けば、
誤魔化して指鳴らす。
泣いちゃあいない。
花はいつか散るものさ。
いいさ、こんな日もあるもんだ。
泣いちゃあいない。
ただ――。

電信柱の並木道。
灯る街灯。
車の音すらなぐさめる。
叫ぶ残像。

そんな顔しないでくれ。
優しい言葉より刺をくれ。
泣いちゃあいない。
花はいつか散るものさ。
いいさ、こんな日もあるもんだ。
泣いちゃあいないさ。
ただ――。

見上げりゃ尖ったお月様。
白っちゃけて滲む闇天井。
「情けないんなら、それでいいじゃ ないか?」
君が笑ってる。

「強さに疲れたなら、素顔で立ち止 まれ。」

死にもの狂いで季節を走る。
人生に帰りの道はない。
流れる日々の儚さよ。

見上げりゃ尖ったお月様。
白っちゃけて滲む闇天井。
「情けないんなら、それでいいじゃ ないか?」
君が笑ってる。

ゲラゲラ笑ったお月様。
汚い顔した闇天井。
「くよくよしないで、笑えばいいも んさ。」
君が笑ってる。

空も笑ってる。

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