広島県福山市神辺町の三日市通りでは、毎年７月の水曜日に夜店を開いています。
地元商店の組合が主催するこの催しが始まって６０年余り。
「コロナ禍」で、２年間中止しましたが、今年３年振りの開催に漕ぎつけました。

夜店の中に、地元の人たちに長年親しまれてきた店があります。
それは、魚肉ソーセージを生地に包み油であげた「フレンチドッグ」を売る露店。
店主を務めるのは中川鈴子さん・８１歳です。

中川さんが、夫と一緒に地元の祭りで店を出し始めたのは二十歳の頃。
３０年ほど前に夫が亡くなってからは、１人で切り盛りしています。

味の決め手は油を熱する火加減。
揚げる時間は、長年の「勘」で決めています。
この日も、心待ちにしていた子供たちが、揚げたてのフレンチドッグにかぶりついていました。
開店から２時間。２つのバケツいっぱいに用意していた材料は、すべてなくなりました。

半世紀以上愛され続けてきたフレンチドッグ。
この味を楽しみにしてくれる人たちの為にも、中川さんは、これからも店に立ち続ける決意です。
《2022年7月14日（木）テレビ派で放送》

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