神になったら、人間に何をインストールすべき?【生成文法2】
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 Published On Oct 14, 2022

生成文法シリーズが第2回です!「チョムスキーが最初に提案した「作り置きご飯文法」」「レンチンすると語順が変わる」「食べ合わせが悪いとタッパーが叫ぶ」など初期の生成文法の理論をたとえ話を用いて説明しました。

【補足noteはこちら!】
・最初に読むべきやつ(シリーズ全体を通した補足)
https://note.com/yurugengo/n/na61f96a...

・第一回の補足
https://note.com/yurugengo/n/na0898a2...

・第二回の補足
https://note.com/yurugengo/n/n2ba3be1...


【嶋村先生のHP】
https://kojilinguist.com/

【目次】
00:00 神になったら赤ちゃんに教えておきたいことは?
04:08 チョムスキーが提案したのは「作り置きご飯文法」
08:35 料理と言語は似ている
15:44 レンチンするときに語順が変わっている
21:03 食べ合わせを定める「句構造規則」
24:21 この理論で説明できないものはある?
30:35 キビヤックをレシピに入れることになった

【VALUE BOOKSさんの参考文献のリンク】
https://www.valuebooks.jp/shelf-items...

【初学者向けのオススメ本by嶋村先生】
〇言語のレシピ(岩波書店)
https://amzn.to/3TgZltc
→この本は、生成文法の研究で特にアメリカ先住民族の言語などを含め様々な言語の研究で有名なMark Bakerが書いた『The Atoms of Lanaguage』の日本語版です。ですので、あまり日本人には馴染みのない言語、例えばナヴァホ語などが出てきます。英語、日本語、ナヴァホ語がどうしてこんなに違って見えるのか考察しつつ、実はその裏にある普遍性に迫ります。生成文法シリーズ第4回で出てくる原理とパラメータのアプローチをとてもわかりやすく説明しています。
内容は読み進めると難しいですが、比較的一般向けに書かれています。いろんな言語が出てきて楽しいですよ。

【参考文献のリンク】
○チョムスキーと言語脳科学 (インターナショナル新書)
https://amzn.to/3rAFjOn
→生成文法について知りたい、という人にまず進めたい本。分析手法に関する言及はほぼないんだけど、生成文法が何をやりたいかはよくわかる。著者が物理畑から言語脳科学に移ったというユニークなバックグラウンドで、理系的な例えが多いのも類書との違い。

○言語の脳科学―脳はどのようにことばを生みだすか (中公新書)
https://amzn.to/3Vc2j3K
→上と同じ著者による、生成文法×脳科学の入門書。こちらの方がボリュームがあり、内容もぎゅっと詰まっているので、『チョムスキーと言語脳科学』がハマった方は2冊目として読むとよいかも。

○ベーシック生成文法(ひつじ書房)
https://amzn.to/3ynWAON
→逆に、分析手法をもう少し見たいぞ、という方にはこちらがおすすめ。生成文法の本に出てくる基本的な概念は一通り出てくるので、ある程度難解な本と格闘する際にも怖くなくなる。あと、140ページ弱しかないので、読書が苦手な人でも読めるボリューム。

○生成文法がわかる本(研究社出版 )
https://amzn.to/3CBqlOp
→標準理論から最新のミニマリスト・プログラムまでを話し言葉で解説していく本。著者が生成文法に批判的で、本の中でもそのスタンスを隠さないまま論が展開される。それゆえ生成文法の研究者からは評判の悪い本らしい。が、「標準理論はどこで行き詰まりを迎えたの?」「何がしたくてGB理論は提案された?」みたいな足跡を追うにはすごくわかりやすい本だと思う。「専門家からは批判もある本」と差し引いたうえで読んでほしいが、少なくとも水野には難解な理論の理解に役立った部分があった。

○チョムスキー入門 生成文法の謎を解く (光文社新書)
https://amzn.to/3fDurfR
→上の著者による新書。タイトルこそ初学者向きだが、上と同様にスタンスは批判的。1冊目として読むのはあまり勧めないですが、アレコレ読んだ後なら「こういう立場もあるのか」として読んでみてもいいと思います。

○言語を生み出す本能 上・下(NHK出版)
https://amzn.to/3EpZ3vN
https://amzn.to/3EoPEok
→スティーブン・ピンカーの記念碑的作品。この本を読んで言語研究を志した人も多いといういわくつきの本。Xバー理論の説明のうまさには感動した。なお、生成文法の言及はあるが、生成文法一辺倒の本ではないので注意。とはいえ読んでみて損はない気がする。

○新・自然科学としての言語学―生成文法とは何か (ちくま学芸文庫)
https://amzn.to/3EsBkem
→世界的に有名な言語学者、福井直樹先生の一般向けの書籍。生成文法の目指すものが何なのか、大枠の見通しは整理できるはず。ただ、それなりに難解なので、いくつかの書籍を読んだ後に読むといいと思う。

○生成文法(東京大学出版会)
https://amzn.to/3fQv3yM
→東大の渡辺明先生による生成文法の解説本。おそらく授業の教科書としても使われていて、若干説明はすっとばしている部分もあるが、具体的な例文の分析をもとに生成文法で使われる手立てが紹介されている。ちょくちょく文に毒があって楽しい。

○ミニマリストプログラム序説―生成文法のあらたな挑戦(大修館書店)
https://amzn.to/3T0FOwS
→後期のチョムスキーが提唱したミニマリスト・プログラムについて記した本。最新理論というだけあって、めちゃくちゃ難しい。

○20世紀言語学入門 (講談社現代新書)
https://amzn.to/3T0FQVw
→チョムスキーにいたるまでの言語学の足取りを、構造主義(それこそソシュールとか)やアメリカ構造主義(サピアとかブルームフィールドとか)などから順を追って解説する。新書だしライトなタイトルではあるが、そこそこ難しい。大学生のころに読んだときはふるい落とされた覚えがある。

○チョムスキー言語学講義: 言語はいかにして進化したか (ちくま学芸文庫)
https://amzn.to/3CdmDZT
→ちくま学芸文庫から出ているチョムスキー本。言語は本能なのかだとか、言語の起源について踏み込んで述べた本。章によってはかなり難解になるところもある。今回シリーズで取り上げてない話がいっぱいあるので、生成文法ってこんなに射程が広いのか、と驚くこと請け合い。

○チョムスキー(現代書林)
https://amzn.to/3V6PKqu
→現代を代表する知識人はいかにして育ち、どんな生涯を送ってきたか。マンガを交えながらチョムスキーの足跡をたどる本。ほぼ取り上げてない、言論人としてのチョムスキーの側面がたっぷり書かれているので、チョムスキーのB面をのぞきたいひとはどうぞ。

○ことばの本質に迫る理論言語学(くろしお出版)
https://amzn.to/3MhiEjS
→で、生成文法っていったい文法にどう役に立つん?と思ったあなたはこちらを。具体的な例文をもとに、生成文法(とかその他の分析手法)の魅力を示す好著。

○統辞構造論 付『言語理論の論理構造』序論 (岩波文庫) 文庫
https://amzn.to/3CjMHCV

○統辞理論の諸相――方法論序説 (岩波文庫)
https://amzn.to/3VdFTzo

○言語と精神 (河出書房新社)
https://amzn.to/3fJT2jf

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【堀元見プロフィール】
慶應義塾大学理工学部卒。専門は情報工学。WEBにコンテンツを作り散らかすことで生計を立てている。現在の主な収入源は「アカデミックに人の悪口を書くnote有料マガジン」。
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【水野太貴プロフィール】
名古屋大学文学部卒。専門は言語学。
某大手出版社で編集者として勤務。言語学の知識が本業に活きてるかと思いきや、そうでもない。

【BGM提供】
・フリーBGM・音楽素材MusMus様 https://musmus.main.jp
・OtoLogic様 https://otologic.jp/

#生成文法 #ゆる言語学ラジオ_生成文法

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