0:05 （１）はじめに
0:28 （２）メンタルクリニックの特徴
2:20 （３）メンタルクリニックでよく処方される薬4種
2:27 ①抗うつ薬
3:24 ②睡眠薬
4:25 ③抗不安薬
5:18 ④漢方薬
6:04 （４）まとめ
メンタルクリニックでは様々な心の不調を扱いますが、その中でも落ち込み・不安・不眠などがよく扱われます。そのため、そこに効果を期待する抗うつ薬や睡眠薬などがよく処方されます。
「メンタルクリニックでよく処方される薬4種」につき、精神科医が要点を約7分の動画にまとめています。
出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長）

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↓↓内容の詳細は下記になります。

（１）はじめに

心療内科・精神科の薬について、特に「メンタルクリニックでよく処方される薬4種」を紹介します。こころの不調全般を扱うメンタルクリニックでは、どのような薬が主に処方されているのでしょうか。

（２）メンタルクリニックの特徴

以前は精神科の治療は主に精神科病院で行われていましたが、21世紀になりメンタル面の啓発が進んだ結果、駅前などにあるメンタルクリニックが認知され、受診の相談も目立つようになってきました。メンタルクリニックの特徴として、アクセスが良く負担が少なく相談できる点や、土日の診療など働いている人も受診しやすい点が挙げられます。一方で、重症な方や困難が強い方への対応が難しい場合があります。

メンタルクリニックでよく見る精神疾患の例としては、うつ（うつ病・適応障害）、不安障害（パニック障害、社会不安障害など）、自律神経失調症、不眠症などがあります。また、多い精神症状としては、落ち込み、不安、眠れない、会社に行けないなどが挙げられます。

（３）メンタルクリニックでよく処方される薬4種

①抗うつ薬
うつや不安への薬として多く使われています。続けることで2から4週して落ち込みなどを改善する薬で、うつ病のほかに各種の不安障害にも使われます。依存がなく続けやすい一方、初期の副作用や急にやめた時の離脱症状には注意が必要です。代表的な薬としては、セルトラリン（ジェイゾロフト）、エスシタロプラム（レクサプロ）、デュロキセチン（サインバルタ）などがあります。

②睡眠薬
眠りを助ける薬で、寝つきや中途覚醒などに使います。睡眠を改善することで、二次的な精神不調を防ぐ効果もあります。近年は依存があまりないタイプの睡眠薬も使えるようになっています。代表的な薬としては、レンボレキサント（デエビゴ）、エスゾピクロン（ルネスタ）、ブロチゾラム（レンドルミン）などがあります。

③抗不安薬
即効性で不安を減らすベンゾジアゼピン系の薬です。効果が強い一方で依存には注意が必要で、使用は慎重に検討する必要があります。頓服薬としては効果が短い薬を、定期的に使う場合は比較的依存が少ない効果が長めの薬を使います。代表的な薬としては、クロチアゼパム（リーゼ）、ロラゼパム（ワイパックス）、ロフラゼプ酸エチル（メイラックス）などがあります。

④漢方薬
生薬由来の漢方薬で、不安や緊張などに効果が見込めるものがあります。効果はゆっくりかつ弱めですが、安全性には強みがあり、副作用はあまりありません。代表的な薬としては、半夏厚朴湯、抑肝散、加味帰脾湯などがあります。

（４）まとめ

メンタルクリニックでよく処方される薬は、抗うつ薬、睡眠薬、抗不安薬、漢方薬の4種類です。症状が軽めであれば、弱めの薬で改善を見込みやすいことがあるため、早期発見・早期受診が望まれます。


こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station）
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【解説者】
医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎
精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医）
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。