発達障害がある子どもたちに寄り添いながら散髪を続ける美容師、赤松隆滋さんの取り組みを紹介します。京都市伏見区にある赤松さんの美容室には、感覚が敏感でじっとしていられない子どもたちが多く訪れます。彼らの散髪を「スマイルカット」と呼び、積極的に受け入れています。赤松さんは、14年前に聴覚が過敏な男の子を担当した経験をきっかけに、発達障害についての理解を深めるための勉強を始めました。子どもたちの不安を取り除くために、散髪の手順を説明するオリジナルのイラストカードを使用し、安心感を与える工夫をしています。

これまでに延べ7600人の子どもたちのスマイルカットを行い、その中には1時間半かけてやってくる子どももいます。2014年にはNPO法人を立ち上げ、美容師向けの講習会を開催し、現在では全国約80の美容室がスマイルカットを実施しています。赤松さんはさらに取り組みを広げるため、オンラインで大学院に通い、発達障害についての専門知識を学びながら、スマイルカットのマニュアルを作成中です。このマニュアルにより、全国の理美容師が子どもたちに安心して散髪を提供できるようになることを目指しています。

赤松さんは現在、大学で講師も務め、若い世代に自身の経験を伝えています。彼の目標は、子どもたちが楽しい未来を迎えられるよう、散髪を通じて笑顔を届けることです。学生たちも将来的に同じように困っている子どもたちを受け入れる環境を整えたいと意欲を見せています。赤松さんは、はさみ1本で子どもたちを笑顔にし、今後もスマイルカットに取り組み続けます。

#発達障害 #自閉症 #美容院
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