ルパン三世【最終回に注目】/1977年10月10日(月)夜7時:前編
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 Published On Aug 22, 2024

『ルパン三世(TV第2シリーズ)』は、モンキー・パンチの漫画を原作とするアニメ『ルパン三世』の作品群のうち、1977年10月3日から1980年10月6日まで放送された日本のテレビアニメ。日本テレビ系列局で放送された、日本のTVアニメ初のステレオ放送作品。

ルパン三世 - 山田康雄
次元大介 - 小林清志
石川五右ェ門 - 井上真樹夫
峰不二子 - 増山江威子
銭形警部 - 納谷悟朗

映像上の題名は前作同様『ルパン三世』であるが、区別のために数種類の表記があり、『新ルパン三世』(アニマックスでは『ルパン三世(新)』表記)、『ルパン三世 PART II』『ルパン三世 PART2』[2]『ルパン三世 2nd series』と呼ぶこともある。なお、『新ルパン三世』と言った場合、通常は同題の原作漫画よりもこちらを指す事が多く、原作の方は「原新ル」などと表記し区別されている。

主人公であるルパン三世の赤いジャケットや「ルパン三世のテーマ」などはこのシリーズで生まれたもので、現代まで浸透した『ルパン三世』のイメージを定着させた作品として知られる。

本項では便宜上『TV第2シリーズ』と表記する。

製作
前作『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』(以下、『TV第1シリーズ』)は、本放送時に低視聴率から打ち切りとなったが再放送にて高視聴率をあげていた。これを受けて本作は、『TV第1シリーズ』後半の方向性を継承、第1話は『TV第1シリーズ』最終話から5年の歳月が経過した続編としてスタートしている。

1976年6月頃に企画が発足[7]。日本テレビからは、制作にあたり以下の意向が示された[7]。

前作制作の読売テレビとは、系列こそ同じだが組織としては全く異なるため、前作の続編ではなく新番組と思って制作すること。
エンターテインメント色の強い作品にすること。
主要メンバー5人は毎回レギュラー出演すること。
五右ェ門と不二子の声優を変更すること。
音楽と主題歌を変更すること。
スタッフの多くは、『TV第1シリーズ』や前番組で同じ東京ムービー新社制作の『元祖天才バカボン』から引き継がれた。また『合身戦隊メカンダーロボ』からも演出陣が参加している。

脚本は『TV第1シリーズ』から引き続き、大和屋竺、山崎忠昭ら日活などで活躍した実写畑系ライターが顔を揃えた。彼らの人脈から、映画監督の高橋伴明、後に東映特撮で活躍する浦沢義雄(本作で脚本家デビュー)、杉村のぼるも加わる。シリーズの途中からは、監修として映画監督鈴木清順も参加した。

企画会議には、アイデアを出すため青山学院大学推理小説研究会が参加していた時期がある。放送中期から後期にかけては作品の向上を目指し、マンションの一室を借りて、メインスタッフでアイデアを出したりシナリオ初稿を基に討論しあう企画集団「分室」が存在していた。また、ここでは古今東西のピカレスク小説を読破した上でハードボイルド小説なども研究し、ストーリー作りに役立てていたという。

キャラクターデザインは北原健雄が担当。全話の作画監督も担当し、作画面の責任を負った。

音楽は『TV第1シリーズ』から変更され、プロデューサーの吉川斌により『水もれ甲介』など吉川がプロデュースするドラマの音楽を務めた大野雄二が抜擢された。大野によりジャズ色の強いファンク、ディスコ、フュージョン路線の楽曲が並び、本作以降のルパン作品の音楽担当は、一部の作品を除き大野で定着する。また、日活出身の選曲技師・鈴木清司によるテープ・スコアリングなどを多用した独特の音楽編集技法は、前番組同様に随所で試みられた。

『TV第1シリーズ』の主要スタッフからは、後期演出を務めた宮崎駿が「照樹務」名義で2話分の脚本と演出を担当(第145話「死の翼アルバトロス」、最終話「さらば愛しきルパンよ」)。これは、劇場映画第2作『ルパン三世 カリオストロの城』を監督するため東京ムービーの系列であるテレコム・アニメーションフィルム(以下テレコム)に移籍していた縁からである。また、作画監督だった大塚康生は宮崎同様にテレコムへと移籍しており、テレコムが原画の下請けを担当する際に新人アニメーターの教育係として参加。第72話「スケートボード殺人事件」では、人手不足を補うため久々に作画に参加している。

テレコムが下請けを担当した作品はキャラクターデザインが大塚の参加などにより、『ルパン三世 カリオストロの城』に近い作画となっている。第105話「怪奇鬼首島に女が消えた」までは修正が施されたが、その後も北原のデザインを尊重しない作画が続いたため作画監督の北原は修正を放棄。第143話「マイアミ銀行襲撃記念日」からは修正がなされず、一度は「ルパンの顔が違う」と局側から納品拒否される事態が生じている。

TV第1シリーズとの主な違い
ルパン達は世界中で活躍し、彼らを追う銭形も警視庁からICPOに出向する。ただし、実際のICPOは、「司法警察権は各国の主権事項に属する」という体制をとり、犯罪者の身柄拘束なども現地の国の警察組織が執り行っているが、シリーズに登場するICPOは「ルパン三世に関する犯罪捜査を許可していない国でも無断で捜査を行う」「事実上の犯人抹殺を許可(黙認)する」というように権限が異なる。

五ェ門の表記が五右ェ門に変更。『TV第1シリーズ』で言及されていた「ルパン帝国」の存在設定がなくなる。第1シリーズでは第13話『タイムマシンに気をつけろ!』でルパンに複数の手下がいる設定になっていたが、今作では手下は存在しない。

ルパンの愛車が前作のメルセデス・ベンツSSKからアルファロメオ・6C1750・グランスポルトに変更。この他にもMiniや前作終盤および映画『ルパン三世 カリオストロの城』にも登場したフィアット・500など、多彩な車を乗り分けている。

声優は峰不二子役が第1シリーズ前のパイロット版で不二子を演じていた増山江威子、石川五ェ門役が井上真樹夫に交代し、音楽は山下毅雄から大野雄二へと変更。

制作局が日本テレビ系列準キー局の読売テレビからキー局日本テレビに変更[注 5]。本作以降、TV第3シリーズ(読売テレビ制作)と『ルパン三世 風魔一族の陰謀』以外のルパン作品は全て制作局が日本テレビとなり、クロスオーバー作品の『ルパン三世VS名探偵コナン』では『コナン』が読売テレビ側の番組、『ルパン』が日本テレビ側の番組という扱いを受けている。

スタッフ
原作 - モンキー・パンチ
企画 - 藤岡豊(TMS(クレジット無し))/吉川斌(NTV)/小坂敬(NTV(クレジット無し))
音楽 - 大野雄二
監修 - 鈴木清順(第52話 - )
プロデューサー - 高橋靖二(NTV)/高橋美光(TMS)
シリーズ構成 - 大和屋竺(第53話 - )
文芸担当 - 飯岡順一
キャラクターデザイン - 北原健雄
作画監修 - 大塚康生(テレコム回の一部参加)
レイアウト - 葛岡博
美術監督 - 龍池昇、清水一利(第2話)
美術設定 - 曽我元、橋本三郎、山本二三、松浦裕子
撮影監督 - 小林健一、長谷川肇
録音監督 - 加藤敏
選曲 - 鈴木清司
制作担当 - 堀越とおる(NTV)、仙石鎮彦(TMS)
作画 - 児玉兼嗣、一川孝久、米川功真、友永和秀、伊東誠、丹内司、辻初樹、小林一幸、青木悠三、木下ゆうき、正延宏三、坂巻貞彦、椛島義夫、大武正枝、富沢信雄、田中敦子、青木康直、小原秀一、片山一良 他
色指定 - 関根栄子、山田由美子、工藤秀子、岡嶋国敏、伊藤純子、大野雅世、山本雅世、山名公枝、遠藤登志子、池内道子、近藤浩子
背景 - 男鹿和雄、窪田忠雄 他
撮影 - 長谷川肇、杉村重郎 他
音響効果 - 宮田塙、糸川幸良(宮田音響)
録音技術 - 飯塚秀保
編集 - 鶴渕允寿、高橋和子
タイトルデザイン - 高具秀雄
録音 - 東北新社
現像 - 東京現像所
制作協力 - 東京ムービー/テレコム・アニメーションフィルム
製作 - 東京ムービー新社

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