最強カテゴリーのハリケーン「ミルトン」がアメリカのフロリダ州に接近しています。
上陸に備えて今、住民たちは対策に追われています。

宇宙から撮影したハリケーン「ミルトン」は、目がはっきりと確認できます。
強さを表す5段階で最も強い「カテゴリー5」にまで発達しました。

ミルトンは、すでにメキシコ東部ユカタン半島を通過。
この時はカテゴリー4でしたが、道路の冠水など各地で大きな被害が出ています。
その後、勢力を強め、カテゴリー5の最大勢力となってアメリカ本土に向かっています。

アメリカ海洋大気局の航空機は、データを収集するためミルトンの内部に突入。

映像では、機体が大きく揺れているのがわかります。
そして次の瞬間、乱気流に入ったのか激しい揺れが乗組員を襲いました。
まさに、命がけの調査。

気象当局によれば、最大風速は約70メートルを超えていて、9日夜にフロリダ州に上陸する見込みです。

フロリダでは、9月下旬にもハリケーン「ヘリーン」が猛威を振るったばかり。

復興もままならない中での最強ハリケーン接近に、フロリダ州では非常事態宣言が出されています。

バイデン大統領は「フロリダ州では過去100年で最悪の嵐になり得る」として、住民に避難を呼びかけています。

バイデン大統領：
今すぐ避難すべきだ。生きるか死ぬかの問題だ。大げさではなく、生死の問題なのだ。

街では、浸水被害を食い止めるための土のうを買い求める多くの人の姿が。

フロリダ州市民：
水・ガス・食料を手に入れました。私たちは常に準備している。

ガソリンスタンドでは、給油しようとする車が列をなしていました。

現地のメディアによると、550万人以上の住民に避難が呼びかけられています。

高速道路などでは、避難しようとする住民の車で大渋滞に。

フロリダの水族館では、1階で飼育されていたペンギンなどを安全対策として上の階に移動させています。

巨大ハリケーンが立て続けに発生した理由について、矢澤剛気象予報士は「原因の1つに考えられるのが、海水温の上昇。近年の異常気象で海水温が世界的に高くなり、大西洋でも高くなっている。これがエネルギー源となり、ハリケーンが急発達し危険な状況になった」と分析します。

バイデン大統領は、予定されていたドイツとアンゴラへの外遊を取りやめ、住民に警戒を呼びかけています。

FNNプライムオンライン
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