長唄 寿
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 Published On Jan 5, 2023

【作品解説】

日本でお祝い事などに良く使われる漢字の「寿(ことぶき)」は、寿(ことほぎ)とも読み、寿ぐ(言祝ぐ)、つまり言葉をもってお祝いをするという意味になります。 
鶴と亀は古来より長寿を保つ縁起の良い動物とされており、様々な祝い事の場に絵や彫刻などで登場します。

常盤とは常盤(とこいわ)が源流にあり、常しえに変わる事がない盤(大岩)の意味をもち、また一年を通して変わらない色の常緑樹の事を指していて本曲では二番目の意味かと思われます。

松は秦の始皇帝を急な大雨から守ったとされ植物で最も位の高い地位を与えられ、またその葉は元から二本出ているので夫婦和合の象徴でもあります。
竹は天に向けて真っ直ぐに伸びる象徴です。振付では背が伸びた男子にしています。

契り は夫婦や家族の縁の事で、相生(あいおい)は根から幹が分かれて出る事、すなわち夫婦や家族の事を指し、相生はその読み方から共に年を重ねていく相老いにも通じます。 
友(共)白髪 夫婦ともに白髪になるまで長生きすること。共白髪とも書きますが、動画では友白髪と表記しました。

【振付意図】

一組の男女の出会いから家族が出来、子供達が去った後に共に白髪が生えるまでの半生を描いています。   

〇寿の 鶴と亀との代々を経て
ある日、祝いの言葉にいざなわれるように若い男(鶴)女(亀)が出会い、縁を結ぶ

〇変わらぬ色の 常盤なる
一枚の反物を折半して着ているような慎ましい生活だが、心を変える事なく裾野の広がった山を眺め将来に希望を抱く

〇松の竹との 末かけて 
月日は流れ長女(松)と長男(竹)に恵まれ二人は成長し、やがて親元を離れ再び家は二人だけとなった。

〇契りも深き 相生の
子供達は離れてはいったが、四人の結んだ契りは永久に変わる事がなく子供達が離れていてもいつまでも共に生きていく。

〇栄久しき 友白髪
ひとつの縁が富士の裾野のようにいつまでも未来に広がり、互いの白髪を愛でるように人生を慈しもう。

男 花柳琢次郎
女 増田怜奈(令和四年一月入門)

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